モロッコ旅行に行った際のブログです。今回は、4日目について。
世界一の迷宮と呼ばれるフェズでの、史跡巡りや街歩きの様子を書いていきます。
昨日に引き続き騙されたこともありますが、だんだんモロッコの人を好きになってきました。
モロッコ旅行4日目 フェズ
前日のモロッコ人の強烈さにやられた気疲れですぐに寝てしまい、この日も朝風呂。この流れはモロッコ旅行中のルーティンになりました。。
朝食はやっぱりパン×チーズなどの軽食。できたてコーヒーを淹れに来てくれたり、このリヤドではスタッフの方の気遣いが嬉しい。
9:30 ブー・ジュルード門
昨日の失敗で、リヤドからは絶対に自力で旧市街中心部にいけないことが分かったため、ガイドブックに載っている王道のコースで歩くことに。
まずは徒歩で車用道路をゆき、ブー・ジュルード門に向かいます。途中の丘から、フェズの街を一望!!
20分ほど歩いて、ブー・ジュルード門に到着。
入口から「コニチワー」「ジャパン?」などの声かけがすごい。。この声かけからは、1日中解放されることはありませんでした。
公式ガイドっぽいおじさんに「中は入り組んでいて絶対に一人で歩けないからガイドをつけたほうがいいよ」と英語で誘われましたが、丁寧にお断り。ちゃんとした人は断っても執拗に追いかけてこないようです。
門からは、タラー=ケビーラ・タラー=セギーラの2本のメインストリートに分かれてています。この2本を中心に歩くのが一番わかりやすいのだそうで、昨日もおとなしくそうしたらよかったと後悔。。
まずは、タラー=ケビーラ。歩きながらやっと、昨日偽ガイドと上った道はここを逆走していたのだとわかりました。至る所に細い路地やカワイイお店があって、街歩きは本当に楽しい!
歩いていたら、別パーティのガイドっぽいおじさんが声をかけてくれました。私たちのカバンが斜めかけだったのを見て「ニモツ、マエデモッタホウガイイヨ」って。いい人と悪い人の見分けがわからない...
10:00 ブー・イナニア・マドラサ
タラー・ケビーラの起点辺りにある、ブー・イナニア・マドラサに。モザイクと壁の彫刻がすばらしい。
そのまま通りを下って、モスク周辺に。通り終点のカラウィンモスクはイスラム教徒しか入れないため、周りを歩くのみ。写真も念のため、自粛。
12:00 タンネリ
その後、モスクの北にあるタンネリ(皮なめし職人地区)に行くことに。
タンネリと言えば、少し高い位置から撮影したフォトジェニックな写真が有名。撮影場所の提供と引き換えに、強引な商品購入やチップの支払いを要求されることはわかっていたので、少し身構えて行きました。
セッファリーン広場からつながる細い路地を抜け、タンネリが近くなってきました。職人っぽい人から「タンネリ!フォトスポット!」しつこいくらいに声をかけられます。
案の定「フォトスポット!イッツフリー!」という職人につかまってしまい...「フリーならいいかな?しかもすでに上っている人いるっぽいし」と思って上がると、確かに途中まではフリーだったのですが。。
「ここからはお金いるから1人20DHね」と寝返ったようにチップを要求されました。
私「いや、さっきイッツフリーって言いましたよね?」
おっさん「ああ、でもここからはお金がかかるんだ」
仕方なく2人で40DH、100DH紙幣を出しておつりをもらおうとすると、ちょろまかそうとする始末。「今100DH払ったよね?」というと、やっと適正なおつりをもらえました。
しかも、人がいると思ってたのはその奥のレストランの屋上っぽい建物。やられた...
そうしてしばらくタンネリの様子を眺めていると、「はい、今からは追加で10DHね」とおっさん。ここにきて、またやられた気分...
おそらくですが、公式にタンネリ見学をうたっている所はないのでは?見たければどこかしらでチップの支払いや商品購入が要ると思われます。
今後行かれる方は、「この人にだったらチップ払ってもいいかな」というのをベースに見極めて楽しんでください。
肝心のタンネリは噂通り、動物の皮をなめしているので強烈なにおいがしました。
ただそんな中で懸命に作業をする職人さんを見ていて、とても「くさい」なんて思えるわけがなく、ずっと伝統文化を守ってくれていることに対して尊敬の念すら生まれてきます。
12:30 アッタリーン・マドラサ
タンネリからモスクにもどり、ほど近くにあるアッタリーン・マドラサに。先ほどのブー・イナニア・マドラサに比べたら、少し落ち着いた雰囲気。
相変わらずタイルの様子がとても美しい。2階には、学生が寝泊まりしたと思われた小部屋の様子がそのまま残されていました。
次の目的地に向かうべく、マドラサでおじさんに道を聞くとフランス語しか話せなかったものの、横のおじさんが英語で通訳してくれてとても親切に対応してくれました。
道を聞くときは必ず施設の人に聞きましょう!
14:00 レストラン Chez Tham(シェ・サム)
昼食をとるため、ネッジャリーン広場を経由しタラー・セギーラ(もう1本のメインストリート)を再度逆走。
目的はarucoにも載っている、Chez Thami's(シェ・タミ)というカフェ。
相変わらず、どこを歩いても飲食店の客引きはすごい。目的地付近を歩いていると、なれなれしく声をかけてくるおっちゃんが。
私たちがarucoを持ってるのをみると、Chez Thami'sのページを指して「ここにうちの店載ってるんだ‼」とめちゃくちゃ嬉しそうです。
立地も地図通りだし、何の疑いもなく店に席につきました。すると、横の店のお兄さんがやたらこっちを見て笑ってくる...どうやら私たちに伝えたいことがあるらしい。
そして、自分たちが通された店の看板をよくよく見ると...
Chez Tham(シェ・サム)。
また騙された!本命店がある横で「うち載ってるよ!」なんて、どの口が言えるのか。
当のお兄さん(Chez Thami'sスタッフ)も、「しゃーねーな」みたいな感じで、偽店主のおっちゃんと楽しそうに話をしています。お兄さん、ゆるすぎやしませんか。。
しかもこの店、地元向けメニュー表と外国人向けメニュー表がありまして。もちろん、後者の方がちょっと高いです。もう、ここまで来たら逆に楽しくなってきました。ゆるくて自由、モロッコ人!
そんな昼食は、チキンのブロシェットとシーフードピザで合計120DH。これも本当はパスタを頼んだのですが。笑
味は普通においしかったです。そろそろタジンがしんどくなってきた体に、冷凍食品(多分そうであろう)のピザが染み渡る。。
Chez Thami's(シェ・タミ)のお兄さんのことを少し
完食後、本命Chez Thami'sのお兄さんと少しお話。
兄「Chez Thami'sはうちだよー」
私「本当はそっちに行きたかったんですけど...」
兄「いいよいいよ。笑」
私「お兄さん、very kindだね」
兄「aruco見せてくれる?(編集クレジットを見て)この、ワダマヤという人はここに取材に来て、今も僕の友人。彼女とてもアラビア語が堪能なんだよ。118ページにうちが載ってるんだけど…(ページをめくって)写真が変わってる。新しくなったんだね。帰ったらこの本、僕に送ってくれない?」
私「ごめんなさい、えっと...」
兄「いいよ!代わりに一緒に写真を撮ろう!日本に帰ったらうちの店オススメしといてね!」
なんか一気に心がほぐれた気分。。ボロボロの古いarucoを大切に持っていたお兄さん。日本人が大好きと言っていました。
今までの、会う人すべてに警戒心を持っていた自分に疑問を感じました。もしかしたらアウトプットの方法が違うだけで、みんな根本はいい人なのかもしれない。
この辺りから、だんだんモロッコ人が好きになってきました。
15:30 ダール・バトハ博物館
その後ダール・バトハ博物館に。中庭の様子もとてもきれい。
中世イスラムの武器や王族の衣装、装飾品などが展示されていました。だが全部アラビア語で読めない。むー...
16:30 モロッコ食器お買い物ツアー
フェズ終盤はお待ちかねのショッピング。食器マニアな私。フェズは陶器が有名なため、ここでは食器を買い込むと決めていました。
モロッコ旧市街でのショッピングといえば、値札が付いておらず、自らの値段交渉が必須と有名。私も、できるだけリーズナブルに買うぞ!と決めていたのですが…
値切りって難しいですね。まとめて買って少ーし負けてもらうのが精いっぱい。
共通して言えたのは、どのお店の人も愛想がよくて人が好きで、楽しく買い物ができた、ということ。この辺りから、だんだんモロッコ人との接し方がわかってきました。
「とにかく明るく」「少しの警戒は解く」「お互いの歩み寄り」。
陶器屋のおっちゃん曰く、フェズでのおススメの買い物は、食器・革製品。逆にマラケシュでは、絨毯・美容品・スパイス、らしいです。
フェズでの買い物では、結果的に数店舗の店で小皿やグラスなどの食器をGET。
ちなみに買ったものをまとめた記事はこちらに▼
19:00 夕食@Cafe Clock
夕食はガイドブックにも載っている、外国人向けで人気なCafe Clock。ほそーい路地の奥にあります。
お昼も付近を歩くと、地元の人が聞いてもないのに「Cafe Clockはあっちだよ!」と教えてくれたことから、やはり有名なようです。
キャメルバーガー、ベジチーズバーガー、ビール、アボカドミルクで合計215DH。
「おすすめはアボカドミルクだよー」と言った店員さんに対し、「オレンジミルクの方がおいしいよー」と別の店員さんが横に入ってきたりと、接客もフレンドリー。
店内では地元民による、原曲がなんとも微妙な感じにアレンジされたMaroon5の演奏などがあり、盛り上がっていました。
店を出たころに日没。こうして、濃いフェズでの行程が終了です。
フェズ個人的感想・備忘録
歴史のある街ということで、受けた印象が“ガラの悪い京都”。
強引な客引きやだまし討ちが茶飯事ですが、坂沿いにお土産屋や工芸品のお店が軒を連ねる様子はまるで清水寺付近の清水坂や産寧坂のようでした。
城壁都市である旧市街の原型をとどめているに関わらず、現代の生活が息づいているため、リアルなモロッコとそこから派生する人間模様を垣間見れた気分です。
とにかく会う人すべてが印象的で、モロッコ人のめんどくささと優しさを一気に感じた町でした。
次のブログでは、アトラスを越えて砂漠に向かうまでの道のりをお伝えします▼▼▼
【フェズでお世話になったリヤド】
Dar Anebar Annex
内装がめっちゃ可愛い!スタッフもいい人ばっかり。日本の宿泊客が多いのか、日本語のガイドブックが何冊か置いてました。加藤ミリヤさんも泊ったことがあるらしいです。
旧市街中心部へのアクセスだけは、よく調べて行ってください!