先日より何度かに分けて、モロッコ旅行の記事をアップし続けていましたが、ようやく終わりました。
ここからしばらくは、モロッコに行く際の服装や注意事項など、準備や後日談について書いていきたいと思います。
今回はモロッコの「人」にフォーカスして書いていきます。
実際私も、なかなか周りに行っている人が少ないため、、出発前はいろんな方のブログを参考にさせてもらいました。今後、どなたかの役に立つと嬉しいです。
モロッコ人ってどんな人たちだった?
まずはモロッコ人の印象を一言で。
がめついけど基本は人が好きで、優しい人たち!!
旅行自体がカルチャーショックすぎて、全てが印象に残るものの連続だったのですが、一番印象的だったのはやはりモロッコ人そのもの。
「世界三大うざい国」なんて不名誉なレッテルが貼られている中、出会ったのは、うざい中にも人間味あふれる憎めない方ばかりでした。
見ず知らずの私たちにフレンドリーに接してくれるところや、困っていたら余計なところまで介入して世話を焼いてくれるところ。。
最初は、その強引さやお金が発生した際の子狡さに辟易しましたが…
そんな中に独特のゆるさと優しさがあって、帰るころにはモロッコが大好きになっていました。
最終移動、マラケシュ~カサブランカ間の列車から見た朝日。もっかいいきたいなぁ...
私が感じる男女別モロッコ人の特徴
それでは実際、モロッコ人は具体的にどんな人たちだったのでしょうか。
まずは大前提として、やり方はセコイし、強引だし、土足で相手のエリアに踏み込んでくるような感じがあり、好き嫌いははっきり分かれます。
また、モロッコでは女性の社会進出はまだ発展途上らしく、私が現地で接したのはほぼ男性です。女性と話したのは数名でしたが、男性に比べると穏やかで話の分かる方ばかりでした。
そんな中、私が感じたモロッコ人に対する印象をまとめるとこんな感じです。
【モロッコ男性の長所】
誰にでも親切・フレンドリー・人が好き・小さなことは気にしない
【モロッコ男性の短所】
短期・圧がすごい・ 距離が近い・お金が絡むとうるさい・適当
【モロッコの女性】※長所・短所がわかるほどソースがないので特徴のみ
穏やか・優しい・落ち着いて話してくれる・美人が多い
旅行で接するのは主に男性が多いかと思いますが、やはり良くも悪くも強引な特徴がうかがえました。
いろんな方のブログを見ていると、「モロッコ人しんどい」「あまりいい思い出がない」という方もいらっしゃいます。きっと個人の価値観や、接する人の長所・短所どちらが濃く表れるかによって、受け取り方が異なり、好き嫌いがハッキリ分かれる人たちだと思われます。
ラストのマラケシュ駅。この場限りの荷物持ち兼ドライバーの方が別れ際、「ブジデイテクダサイ」って言ってくれた。
モロッコ人との接する時の心構え
それでは、そんな印象が多角的ともとらえられるモロッコ人とうまく付き合うためには、どのようなスタンスでいればいいのでしょうか?
①イライラする頭をもたない!
まずは、イライラすることのないよう、最初からフィルターをチェンジしておくことをおススメします。
実際に私は、平和な日本仕様のフィルターそのままの頭でモロッコ入りしました。
「ただ歩くだけで声をかけられるなんて疲れる」とか、「足元を見られて適正金額で買い物できないとかおかしい」とか、そんな行為を一方的に「負」とみなすフィルターです。
実際に、勝手にガイドにつかれてガイド料を請求されたり、こちらが何も言っていないのに「やってあげた」と勝手にお金をせびられたり、腹の立つ思いもしました。(発生金額はごくごく少額ですが)
ですが多くの心優しい人や、カスバの村や各地でその日暮らしをする人を目にする中で、「この国の社会背景や育った環境が、日本人には理解しがたい接し方にさせているだけであって、根っこの人間らしさはちゃんとある」という考え方に変わったのです。
すると、日本的価値観にとらわれたフィルターを外してみることで、人との接し方が何倍もプラスにとらえられるようになりました。
・フェズでの偽ガイド兄ちゃん→迷宮都市の歩き方と街歩きの雰囲気を教えてくれた
・タンネリ見学のぼったくりおやじ→私有地にて伝統産業の見学をさせてくれた
・フェズでの偽レストランのおやじ→本命レストランのお兄さんと仲良くなるきっかけをくれた
⇒みんな生活のために必死で頑張ってるんだな。
...みたいな感じで。
カスバの村で学校に行かずたむろしている子供。単なるサボりか、経済的な理由で行けないのか。
そして彼らの多くは最終的に、こちらに危害を与えたり大きな損をさせたりは、ほとんどしません。
確かに法外な値段を吹っ掛けてきたり、暴力をふるうことは許されません。
ですが幸い、私たちの滞在中はそんなことはありませんでしたし、多くの方のブログを拝見する限り、大きな事件にはなっていないことがほとんどです。
(ただし、アトラス山中でキャンプ中の方が、地元ギャングに襲われて殺されそうになった件。こればかりはもちろん擁護すつるもりはありません)
もちろん異国なので警戒するに越したことはありませんが、あまりに「相手のすることがおおよそ悪だ」という頭でいるのも疲れます。
ここはフィルターを切り替えて、「そんな文化だ」と割り切って接する方が、現地の方との交流がスムーズにいったように思います。
②チップはあるものと思おう!
モロッコと日本の文化の違いで、代表的なのがチップ。モロッコは欧米諸国同様にチップが発生します。
しかし先述したよう、その発生の仕方は褒められたものではありません。こちらの同意なしに、あからさまに自分たちの都合のいい方に持っていかれるからです。
私も警戒して、できるだけ客引きや接客に捕まらないようにしていました。ですがどうしても捕まったり、捕まらざるを得ないことも起こります。そんなときは、割り切って渡しましょう。それがあちらの文化です。
よくよく考えたら、欧米諸国では当然のようにチップを渡すのに、モロッコで渋るっていうのもおかしな話ですよね。笑
もちろんその理由は「強引でセコイやり方」に対し反感を覚えるからであって、そう思うのは当然なのですが。。
チップは発生するといっても、多くて20DH=日本円で240円ほど。少なければ5DH=日本円で60円ほどです。日本に帰ったら、コンビニに1回寄らなかったら返ってくる値段。
やり方は腑に落ちないけれど、「これでその人の家族が少しでもおいしいものが食べれたらいいか」という、それくらいの気持ちで接した方が確実に旅は楽しめました。
過酷な労働環境の中、低賃金で働くタンネリの職人たち。不本意に取られた見学料は彼らへの敬意と思うようにした。
結局は日本との違いを受け入れること
『現地の価値観を理解し、歴史とともに営まれてきた生き方を受け入れる気持ちをもつ』
それが一筋縄ではいかない彼らに対し、こちらが腹を立てない関係を築く一番の解決策だと感じました。
この“気持ち”とは
・あえて作る
・普段はかけないフィルターをこの時ばかりはかける
ことが個人的なポイント。自然と受け入れたり順応させていくには、あまりにも文化が違いすぎましたので(笑)
そうしたら、あらゆることに寛容になれます。
ただし商魂たくましいモロッコ人ですので、スキの見せすぎには要注意で!(笑)
楽しいモロッコ旅を!
「モロッコ嫌い」「もう行きたくない」という人は、彼ら特有の強引さや一部の人に見られる高圧的な態度が自分の正義と合わず、受け入れられないのではないかと思います。それを否定はしません。現に、私も最初はそうでした。
ただ、この件でアドバイスしたいのが1つ。
よければ行かれる際に、先述した価値観をどうか理解してから行ってください。「は?」って思いもしたけれど、基本的に彼らは素直で悪い人ではありません。根本的な気質は変わらないため、旅する際はいかにお互い歩み寄りの姿勢をみせるか。現地で理解のある人なら必ずこちらの言い分をわかってくれます。
優しい人もたくさんいる中、誤解して悪印象のままモロッコを後にするのはもったいない。
「うざい」中にも「好き」という感情を持つ人がもっと増えますように!