年に4度の読書記録シリーズ!期間内に読んだ本のまとめてのレビューです。
そして、今回からシリーズタイトルを少し変更しました。
・旧:ライトな読書のススメ
・新:きまぐれな読書のススメ
旧タイトルの「ライト」とは、趣味=読書とも偉そうに言えない私のスタンスのことを指していたのですが、見え方によってはこの表現が紹介する本のこととも捉えられなくもないな、と思い。
それぞれの著者の方が書かれた大切な作品が軽いものだと捉えられたらそれは不本意なので、あくまで私の読書スタイルのことを指す「きまぐれ」にしています。
それでは早速、第3四半期の読書記録といってみましょう。
●白いしるし/西加奈子
関西出身である西加奈子さんの作品は、セリフも関西弁が多く耳なじみがいいため、数ある小説の中でも特に読みやすい気がします。
この作品は、主人公が「彼の描いた"絵"に心奪われて...」という理由で男性を好きになった恋愛小説。
Amazonのレビューを見ると「いい大人が不毛な恋愛をしてみっともない」とか「主人公が独りよがり」とか酷評が多かったのですが、私は結構好きです。
「絵」はもちろんその人から発される「言葉」とか「作品」とか感性が込められたものにシンパシーを感じてその人に興味がわくって、別に普通にありえることだと思う。
自分でも身に覚えのあるようなないようなことが具現化されていて、読んだ後はある種のノスタルジーを感じたよ。
西さん、絵もとてもお上手でおまけにオシャレな方です!好き!
●ももこの世界あっちこっちめぐり/さくらももこ
著者のさくらももこさんが出版社の企画(費用は全部向こうもち!)で各国を旅された際の記録を綴る旅行記です。
実はこの作品、私が中学生くらいの頃に一度読んだことがあり、今回で2回目。
サグラダファミリアやグランドキャニオンなど有名な世界の名所がたくさん出てくるけど、絶対昔は意味わかってなかったよな、と。
当時より少しは各国や世界遺産のことに詳しくなった今、改めて何を言っているのかエッセイの深いところまで理解しながら読めた気がします。
それにしても、発行から20年以上たっても新鮮な気持ちで変わらぬ笑いを届けてくれる、さくらさんの作品の偉大さよ。とてもおもしろかったです。
●BUTTER/柚木麻子
週刊誌の記者である主人公が、記事のネタとして殺人事件の容疑者と刑務所で面会を重ねる描写の裏で「オンナとは...?」みたいな黒いところを投げかけてくる社会派小説。
この容疑者が、「女の嫌いな女」の1つの代表的なタイプであるような女性なのですが、まぁ発されるひと言ひと言や立ち居振る舞いの描写に腹が立つ。笑
いちいちイラっとするんだけどそれが癖になって、一気に読み切ってしまいました。
こちらもAmazonのレビューで酷評もあったけどなんでなんだろ。私は好きです。
人間模様が主な内容なので、サスペンスやシリアスを期待して読まれたらイメージと違うのかもしれません。
最初はイラっとする容疑者が、主人公によって次第にさみしい人間であることが露呈される様子はある種スッキリします。女流作家ならではの業が詰まった作品でした。
●医者が教える女体大全/宋美玄
女性の身体のことについて、医学に基づいてわかりやすく説明してくれている実用書。
子宮筋腫だと診断されてから、女性の健康や体のことを今一度ちゃんと知ろうという思いが強くなり、こういった健康関連の本もちょこちょこ読んでいます。
著者の宋さんはYahooニュースのコラムなどでもよくお見かけする方。医学に関係する本というと少し堅苦しいイメージがあるけど、これはとにかくわかりやすい!
生理・ホルモン・子宮のことなど、他人ごとでない悩みや、誰もがあやふやであろう「実際のトコロ」を、Q&A形式でスッキリ説明してくれていてスッと入ってくる。
ちなみに、前のタームにてこんな本も購入していました。
ちょっとタイトルがあからさまなので、レビューではあえて伏せていたのですが。笑
こちらも、子宮筋腫とは?という基本から向き合い方・セルフケアの方法など、前向きになれるような内容がたくさん詰まった糧のような本。
このおかげで生活の改善点が見え、自分の身体との向き合い方が少し変わりました。
2冊とも、本というか「身体の教科書」みたいな感じで、今後も手に取っていきたいと思います。
●ネイティブなら12歳までに覚える80パターンで英語が止まらない!塚本亮
海外旅行や学生時代に語学研修の経験アリとはいえ、流ちょうなコミュニケーションには程遠い私。。
外国の人と接するたび、「もっと反射的にフレーズが出てきたらいいのに!」といつも思います。
この「12歳まで」という部分にハードルの低さを感じて購入。実際、「これならすぐに話せるかも」というフレーズが80コ!穴埋めトレーニングもあって、ありがたい。。
海外旅行に行く予定も当分ないですが、まずは寝る前に数パターン。
継続はなんとやら、で地道に勉強するぞ。
ちなみに私はスキだらけなのか、外国の方に道を聞かれる率高しです...もうこれで案内もスムーズだぜ。
●世界の不思議な町の空から/パイインターナショナル
本屋で表紙を見た途端、ジャケ買いならぬ表紙買い。
これ、スペインはバルセロナの上空写真なのだそうです。規則的な区画が並ぶ都市構造が何かの芸術作品を見ているよう。
他にも、各国の有名な都市を上空からとらえた写真が見開きいっぱいに広がっていて、ちょっとした妄想旅行に連れ出してくれる。
イエメンのサナアとかシバームとか、日干し煉瓦の高層住宅がめっちゃかっこいいんだよ。(治安的に絶対に行ってはいけませんが...)
密かにグーグルアースでの上空探検をやっちゃったりする私には嬉しい写真集!
その他:雑誌2冊
『日経WOMAN』9月号と、『GQ JAPAN』10月号を購入。
日経WOMANのこの号のテーマは「休日の過ごし方」。
たまに買うのですが、仕事や生活を充実させようとするモチベーションUPになります。
GQは、「Voices of THE Future」という影響力のある各国の若手アーティストのインタビュー企画で、応援している藤井風くんが堂々日本の代表として載っているので購入。
アーティストのスタイルもそれぞれめっちゃかっこよくて、感性刺激されました。
総括
今回は文庫本の本数がいつもより多かったなぁ...という感じです。(といっても3冊ですが><)
がっつり文学を読むのは結構久しぶりだったけど、どの作品のテイストも自分にあっていたのかストレスなく読めて、読了後は心地のいい充足感が。
上手く言えないけど、1つの作品を通して文章を取り入れるっていいものですね。
なんか自分の中に積もっていくような感じがする。
季節も深まり、いよいよ「読書の秋」本番。
読みたい作品もあることだし、この調子で小説読書も継続してみようかなぁ。
過去の読書記録はこちらから▼▼▼