先日アップしたウィーン・モダン展に引き続き、クリムト展にハシゴで行ってきました。
「クリムト展」だけに、展示されている絵のほとんどがクリムトのもの。あまり大々的には知られていないような作品もあり、濃いーぃ展示でした。
先にウィーン・モダン展に行っていたので、歴史背景を知ったうえで鑑賞できたのがよかったかな。
ただ、GWに行ったためものすごい人、ものすごい混雑。
今回のブログは、その時の感想や混雑状況のレポートです。
クリムト展の混雑状況、所要時間、グッズなど
ウィーン・モダン展が美術史に関わる展示だったことに比べ、こちらは完全に「グスタフ・クリムト」という人物や生き方にフォーカスした展示。
大好きなクリムトを堪能できて、楽しかったなぁー。
クリムト展 基本情報
【期間】2019年4月23日(火)~7月10日(水)
【場所】東京都美術館
【チケット】1600円
東京都美術館今回の展示会で初めて行きました。
途中にいらした西郷さん。なにげに初対面。テレビで見るよりでかかったです。
そのまま上野公園を北に向かって...
来た来たー、ガラス越しのイメージビジュアル。
訪れた時間・曜日
【日時】4月末のGW期間中
【時間】14:30くらい
【天気】雨
午前中に国立新美術館の「ウィーン・モダン展」に行ったため、午後からの参戦になりました。
来ていた人たち
【年齢層】20代前半~50代
【男女比】4:6か3:7くらいで女性が多い印象
ウィーン・モダン展より幅広い層の方がいらっしゃいました。若いママや、アダルティなカップル、友人同士で来られているマダムたちなど。クリエイティブ系のお仕事に就かれてますか?って感じの渋い男性も。
来ていた人たち~ちょっとした戯言~
今回、特に目立ったのは、大学生やカップルデートっぽい雰囲気の若者。
言い方は少し悪いのですが、他の美術展ではあまり見られないようなミーハーな感じの客層も、正直見られました。
いいんです、全然いいんだけど、会場内に入ったらほとんどいない。
人多いし、しんどくてすぐ出てっちゃったのだろうか。
多分、軸が「クリムト<自分」で、「展示を“鑑賞する”こと」より「クリムト展に“来る”こと」がプライオリティなんだろうな。って思ったよって話。
(もちろん、全員がそうではないんだろうけれど)
混雑覚悟!館内の状況について
入場時の混雑状況
まず、チケット売り場は混んではいたけど、回転は速そうな感じ。
私はネット購入していたので、そのまま入場列に並びました。
ここで10分待ちです。やっぱりクリムト展、入る前からすごい人。
館内の混雑状況
はい、引き続きすごい人でした。
入ってすぐに、会場の順路に沿って作品を見るための列ができています。ディズニーのアトラクション待ち並みです。
他の展示会だと、列はできていても回転が速かったりするのですが、こちらはかなり遅め。
そもそも人が多いことに加え、サクサク見たい方が正面のベスポジに集中して団子状になっていくので、なかなか進みません。
それでも、最前列真正面で見てやろうと列に地道に並ぶ私。
おかげざまでどの作品も、規制線ギリギリでじっくりみれたのでよかったですが、やっぱり疲れました...(*꒪⌓꒪)
リアル状況はツイッターをチェック!
クリムト展の公式ツイッターで、常に状況のリアルタイム配信をしてくれています▼▼▼
私もその都度チェックしていたんだけど、大体ツイートの結びは、「会場内は混雑しています」で締められていたもんなぁ...
これを書いている5月6日現在も、GW中のツイートをたどったらその言葉は変わらず。
GWは終わるとはいえ、しばらくは混みそうですね。
クリムト展の所要時間
【展示】約2時間
【ショップ】約20分
かなり混んでいたので、作品を見るための列に並ぶのに時間を取られました。
もう少し人が少なければ、1時間30分ほどで見終えることが出来るのではと思います。
クリムトを堪能!充実の展示内容
それでも、展示内容はクリムト好きにはたまらないものでした。
展示作品数は、トータルで120点。
公式では、クリムトの油彩画が25点と出ていますが、ドローイングやその他の展示を含めると50点以上、彼の残した作品が拝めます。
展示は、彼の生涯に沿って8部構成で進められています。
個人的に印象に残ったのはこんな感じ。
ウィーンと日本 1900
1873年、ウィーン万博が行われました。
そこから、日本のカルチャーがクリムトに影響を与えたのだとか。
クリムトって官能的な絵や男女感にまつわる絵が多いけど、日本の春画からヒントを得て描いているとのこと。
大好きな画家のテイストに、自国の文化が強く関わっていると知って嬉しかったー。
『赤子』『女ともだちⅠ』を始め、着物や和柄をオマージュにした絵画もオシャレでかわいかったなぁ。
ウィーン分離派
クリムトがクリムトらしくなったのはここから。
従来の保守的な芸術からの脱皮を図って、時代に応じたカルチャーを作ろうとしたこの「ウィーン分離派」があってこそ。
事前にウィーン・モダン展に行っていたので、内容がすっと入ってきました。
好みは人それぞれですが、やっぱり私はこれ以降のクリムト作品が大好きです。
今回のキービジュアルである『ユディトⅠ』もこちらに展示されています。
強大な『ベートーヴェン・フリーズ』は圧巻でした。
風景画
クリムトって風景画も描いていたんですね。恥ずかしながら知りませんでした。
描画手法には、これまた私の大好きなゴッホの影響を受けているとのこと。
休暇中は風景画しか描かなかったんだとか...人と接することに疲れも感じていたんだろうか。
この辺りの展示からラストに向け、クリムトの闇が見え始めます。
生命の円環
クリムトの生死感が垣間見れるような雰囲気でした。亡くなった息子の肖像画まで。
男女の愛や美しい女性のような、ハッピーな世界観だけを描いている画家ではない。
『女の三世代』はじめ、生と死に関する作品が多く展示されています。
ショップ・グッズについて
今回のクリムト展、グッズがかなり充実しています。
クリムト好きなら、お財布と相談しながら選ばないと、簡単に散財してしまいそうなレベル。
このスカーフ、めっちゃ可愛いんだけどお値段は35000円。買えるかーい。
結局、お買い上げはこちら。
ポストカード(232円)、一筆箋(600円)、バッジ(500円)、キーリング(800円)、ファイル(556円)
贈り物にこの一筆箋を添えて、イケてる人って思われたい(笑)
クリムト展 個人的感想
グスタフ・クリムトという人の見方が変わりました。
クリムトの代表作『接吻』や『水蛇』がずっと好きだったのですが、その作品のキレイさだけに惹かれてて、浅はかだったなぁ、と。
本当は、ウィーン分離派前から自分の作風を模索している苦しい時期があったり、家族を大切にする人間味があったり、性愛や女と常に隣り合わせで「生」と「死」に向き合う闇を持っていたり、いろんな厚みに溢れたおじ様だったのですね。
あと、ウィーン・モダン展から「この人絶対、女の人好きよな...」と思ってたけど、そうじゃないとあんな作品作れないですよね。
今回ドローイングの作品も多く展示されていたけど、その時点でもう女性の線がクリムトの絵でした。
それくらい、女性を愛させたら一番のアーティストなんじゃかいかと。
ラストにあった、記念パネル。『女の三世代』の4人目になれるというもの。
とにかく多くの作品をリアルで見れたし、行ってよかった!
ただし、さすがにあの人ゴミは疲れた。GW期間だったので思い切って来れたけど、できることならもうちょっと人が少ないときに見たかった、というのが本音。
これからは連休も終わって、少しは混雑は緩和されるのかな??
今後行かれる方のために、そうなるよう祈っています!
【補足】
今回のブログで頻出した「ウィーン・モダン展」ですが、こちらも感想をまとめています。
ご興味のある方、参考にしていただければ嬉しいです。