私が最も好きな画家のひとり、ゴッホ。
先日より兵庫県立美術館で「ゴッホ展」が開催されており、昨年その存在を知って以来、ずっと心待ちにしていた私。。
コロナが心配ではありましたが、ウイルス対策装備(マスク着用&防菌スプレー使用&手ピカジェル持参)の元、昨日ようやく行ってきました。
不謹慎かもしれませんが展示はとてもよかったです。
基本的には感想のレポートですが、こんな時期でもあるので、軽く館内の状況なども踏まえお伝えできればと思います。
来場者10万人突破!ゴッホ展@兵庫県立美術館
■ゴッホ展(関西巡回)
[開催期間]2020年1月25日(土)~3月29日(日)
[開催場所]兵庫県立美術館(公式サイト:https://go-go-gogh.jp/)
昨年10月の東京・上野の森美術館での開催に続き、関西では2020年1月からの開催です。先日、関西のニュースでも「来場者10万人突破」と話題になっていましたね。
キービジュアルである「糸杉」をはじめとするゴッホの絵画約50作品に、モネやモンティセリといったゴッホに影響を与えた画家による約30の作品が加わっています。巨匠と言われるアーティストの作品が揃った、かなり密度の濃い展示会だと感じました。
所要時間・混雑状況など
私が行ったのは閏日の午後。
今までいった展示会に比べての感覚値ですが、時流的なものに加え雨ということもあり、通常の土日の展示会よりは少し人が少なめの印象でした。普通の平日にあたるくらいの混雑感覚です。
ツイッターもチェックしましたが、やはりこの日の集客は少なめだったようで...
4年に一度しかない2月29日。土曜日ですが、平日並にすいています。午後から来られても、ゆっくりご覧いただけそうです。 pic.twitter.com/mrqBUrg3YW
— 【ゴッホ展公式】ホッゴさん (@2019gogh2020) February 29, 2020
ただし中はガラガラというほど人がいなかったわけでもなく、展示順に沿ってしっかり列ができており、程よい混雑感は味わえました。
基本列になって進んでいく形式ですが、絵画の前で団子になるほど込み合うほどでもなく、適度な賑わいの中、比較的落ち着いて鑑賞できてたように思います。
ちなみにチケット売り場でも並ぶことはありませんでした。
所要時間は入場→鑑賞→グッズ購入で、約2時間ほどでした。
会場のウイルス対策はどうだったか
会場のスタッフのみなさんは全員マスクを着用していらっしゃいます。こちらは兵庫県立美術館の公式サイトでもリリースされていますね。
対する来場者側ですが、マスク着用:未着用の人の割合は、正直6:4くらい。。
おそらく、マスクがどこにも売っていないんでしょうね。。ですがさすがに、せきやくしゃみといったエチケットに配慮のないことをされる方は皆無でした。
ゴッホ展は開催されていましたが、同じ館内での他の講演会や企画展では中止にされている案件もあるようです。
ゴッホ展感想
ここからは、個人的な感想です。
1.10年間のゴッホの軌跡が凝縮
ゴッホって、画家として活動したのは約10年といった短い歳月なんですよね。。
その10年で、素人目線から見てもはっきりわかるほど、絵の表現技法が変化していてびっくり。
最初は農民をモデルに描いていたころのシンプルで武骨な感じ。
次にパリで印象派に出会って色彩に変化が現れた鮮やかで目を引く感じ。
最後に精神病を患っても創作活動をしていた時の、うねりを特長とした独創的な感じ。
上記の写真は、晩年の作品「サン=レミの療養院の庭」です(展示パネルより)。
雰囲気は変わるけど、初期のころからの線が力強い感じや、パリで身につけた鮮やかな色彩の対比は、晩年の作品にきちんと引き継がれていました。改めて、1人の芸術家としての活動を見届けた気分になります。
特にモンティセリという画家から影響を受けた後の色彩の変化が顕著で、私たちが好きなゴッホはここから始まったと言っても過言ではないくらい。モンティセリさんよ、ありがとう。
2.ゴッホの人柄がわかる?
絵画に加え、ゴッホが弟のテオにあてた手紙の要約や、当時のゴッホの状況が説明してあるキャプションが要所に添えられているのですが。。
この手紙がまたいいんですよねぇ。ゴッホがいかに真剣に絵に向き合っていたのかがわかります。
多分、バカ真面目で不器用かつダメ男な一面を持っていた人だったんだろうなー...と連想。ゴッホ=精神病のレッテルを貼られることが多いですが、そういう繊細で複雑な性質だったからこそ精神病に罹ってしまったのかもしれませんね。。
3.「糸杉」はじめ晩年の作品は圧巻!
そして、やはり晩年のゴッホの作品の力強さは圧巻です。
もともと線が太く、油絵の技法を取り入れるようになってからは絵の具の塊がわかるほど力強い表現だったところが、晩年作品になると更にパワーアップしています。
絵画っていうか、絵の具の彫刻ですね、あれは。笑
作品の凹凸が目に見えてわかるくらい。これは、ネットの画像や本に印刷されているものを見ているだけではわからなかったことです。ぜひ、直接その目で見ていただきたい!
グッズについてはやや少ないかも?
美術展の見どころの一つと言えば、オリジナルグッズの販売。
私も毎回どんなグッズが出るのか楽しみにしている人間の一人です。定番のステーショナリーや、スヌーピーとのコラボグッズもありました。
私はパルコとコラボしてできた、白地に手書きのゴッホさんのシンプル具合がオシャレなトートバックを狙っていたのですが、現物がかなりペラペラで購入には至りませんでした笑。もっと、ごついキャンバス生地だったらよかったのになー。
結果戦利品は、こちらのチケットホルダー。
こういうのって何かと便利だし、展覧会に行ったら絶対に買ってしまう。。
家にもたくさんあるのでさすがに要らないかなと思いつつ、後ろのマダムがご友人に「私、公共料金の明細書とか入れてるよー」と話しているのを聞いて、「それナイスやな!!」と思いまた増やしてしまいました。。
全体的に今回のゴッホ展は、可愛いものの少しバリエーションが少なかったような印象。
やはり昨年のクリムト展が一番かわいかったように思います!!
安藤忠雄の建築も見どころ!
こちらの兵庫県立美術館は、建築家の安藤忠雄さんが設計されたということでも有名。
安藤さんらしいコンクリート打ちっぱなし&直線的なデザインがとてもかっこよかったです。
天気も良くなかったし、暗かったので隅々まではきちんと見れなかったのが残念。晴れたいい日に、もっとちゃんと見たいなぁ。
おわりに:私がゴッホを好きな理由
私がゴッホを好きな理由は、あの独特な色彩や線。そして浮世絵からも影響を受けていて日本にゆかりのある感じ。そして一番に、「死んでから評価された画家」というのがあります。
画家としての活動が凝縮された10年、2000に近い作品を創作し、その中で現在「名作」と呼ばれるものも数百に及んでいたらしいのですが、生涯で売れたのはたった1点。。
それでもその作風や生き方が後に評価され、今では世界で知らない人はいない巨匠に。
なんとなく私の中でゴッホさんは、いつかわかる人にはわかるさ的な「前向きにさせてくれる人」であって、頑張る指針のような存在なのです。
そりゃぁ生きてるうちに評価はめちゃくちゃされたいですけど、人生まぁ理不尽なこともあるもんで、その度に「評価はあの世でもろたらええわー」と言い聞かせ、励みにさせてもらったことは数知れず。。
そんな思い入れの深い画家、ゴッホ兄さん。
今回の展示ではゴッホの生涯が凝縮されていて、とても見ごたえのある内容でした。生き方を前より知ることで、少しはにわかゴッホファンを脱せたかな?
デリケートな時期なのでなかなか行ったと言って自慢できるものではありませんが、生でじっくり見ることができてよかったです!